管理栄養士×スポーツトレーナーの高橋和晃です。
美しく筋肉をつけたい人は、肉や魚、卵、乳製品と一緒にタンパク質の多い野菜を食べることをおススメしたい。野菜にもタンパク質は含まれるのです。この記事では野菜に含まれるタンパク質についてお伝えします。
タンパク質とは
タンパク質の英語表記はプロテイン。
炭水化物、脂質と共に三大栄養素と呼ばれ、体内で最も割合の高い成分は水分で約6割。その次が2割を占めるタンパク質です。
私達が肉、魚などを食べると、それらに含まれるタンパク質は体内で20種類のアミノ酸に分解され、用途に応じて組み合わさり、以下の組織や物質になります。
・筋肉、腱、靭帯
・内臓(臓器)
・皮膚、髪の毛、爪(コラーゲン、ケラチンなど)
・骨(骨の約 40 %はタンパク質。カルシウムだけとっても強い骨にはならない。)
・血液(アルブミンやヘモグロビンなど。貧血は鉄分だけとってもすぐに改善しない。)
・酵素、免疫物質 ・ホルモン(インスリン、成長ホルモンなど)
このように体にとって必要なものはタンパク質から作られます。
つまり、「筋肉をつけたい!」とビタミン系のサプリメントや栄養ドリンクを飲んでも、タンパク質(材料) が不足していると、筋肉はつかないのです。
また、余った糖質は体内で脂肪になるし、必要に応じて脂肪も糖質に形を変える。
しかし、タンパク質は糖質or脂肪から作られないので、食事からの摂取が必要不可欠である。
ちなみに、食事からのタンパク質が不足すると以下のデメリットがよくあります。
・筋肉がつかない、逆に落ちる
・むくみやすくなる
・疲れやすい
・乾燥肌、また張りがなくなる
・爪がモロくなる
・髪の毛の張りがなくなる
アミノ酸とは
20種類のアミノ酸が組み合わさり、タンパク質が出来上がります。
その中で体内では作れない9種を必須アミノ酸、作れる11種を非必須アミノ酸と呼びます。
非必須アミノ酸は私たちが進化する過程でもの凄く大切だから、体の中で作れるようになったのでしょう。
アミノ酸とタンパク質の2つが出てくると、頭が混乱しやすいので、ピザを例えにタンパク質とアミノ酸の関係を絵にしました。ザッとイメージをつかんで下さい。
・ピザ(物質名)
・材料(タンパク質)
・原料(アミノ酸)
動物性タンパク質と植物性タンパク質
タンパク質は以下、2種類に分類されます。
①動物性タンパク質⇒魚、肉、卵、乳製品などに含まれる
②植物性タンパク質⇒米、小麦、豆、果物、ナッツ類、野菜などに含まれる
さて、堅苦しい説明もここまで。
ただ、ここまでの流れを何となくで構いませんので知っていると、この後の話が理解しやすいのです。
動物タンパク質のメリット&デメリット
イラストの感じ良かったのでチョイスしたけど、豆は動物性タンパク質ではありません。
肉・魚・卵・乳製品はタンパク質界のエリート集団。USAの特殊部隊ネイビーシールズみたいな感じ。
食べ物には番付のような「アミノ酸スコア」と呼ばれる、点数がついています。満点に近いほど、筋肉をつけるアミノ酸が豊富と言えます。
肉・魚・卵・乳製品はこのアミノ酸スコアがほとんど満点に近い。学校のテストで常に90点以上をたたき出す食べ物だとイメージです。
さらに、先ほどお伝えした体内では作れない9種の必須アミノ酸を多く持っている。
まさに、肉・魚・卵・乳製品はタンパク質界のエリート集団なのです。
ですので、動物性タンパク質の最大のメリットは、筋肉増量である。
その他にも以下のメリットが上げられる。
その他のメリット①:少ない量で筋肉をつけられる
(例)鶏ささ身100g(コンビニの焼き鳥×約1.5本)の中には、25gのタンパク質を含む。
極端な例えだけど、同量のタンパク質を食パンで補うなら、6枚切り×約5枚が必要である。肉・魚・卵・乳製品は少ない量で十分なタンパク質を補給できるのです。
その他のメリット②:体脂肪が燃えやすい
体脂肪がエネルギーになる際、炎がブワーッと大きくなると脂肪燃焼が良いとしましょう。炎の勢いをつける、薪(まき)の役割を果たすのがビタミンB群で、肉・魚・卵・乳製品はそれを豊富に含むのです。つまり、ビタミンB群は体脂肪の燃焼効率がUPさせるのです。
その他のメリット③:無駄なく時短
肉・魚・卵・乳製品に豊富に含まれるビタミンB6があることで、体の中で無駄なくスピーディーにアミノ酸からタンパク質を作りだせる。
そうですね…ビタミンB6の役割を例えるなら、手を加えていない木(アミノ酸)から角材(タンパク質)を素早く加工するための優秀な職人(ビタミンB6)みたいな感じです。ビタミンB6が不足(人手不足)すると、タンパク質はスムーズに作られないのです。
まだあるけど、キリがなくなるのでこの位で終わりにします。
動物性のタンパク質は、タンパク質は勿論。代謝を上げるためのビタミンやミネラルといった栄養素も多く含むのです。
細かく説明したいのですが、長々なってしまうのでババッといきます。以下、動物性タンパク質のデメリットです。
簡潔にお伝えすると、タンパク質をとり過ぎると太る、もしくはお腹の調子を悪くする可能性があります。
動物性タンパク質のデメリット
①体にとって魚は良いアブラですが、主に肉(脂身)と乳製品(バターやクリーム)に含まれるアブラは、とり過ぎると太る可能性あり
②肉、魚、卵は揚げる、炒めるなどの調理法と相性が良いため、too muchな調味油で太る可能性あり
③タンパク質は身体に貯めこめないため、食べ過ぎた分は体脂肪になる。もしくは、尿として排泄される可能性あり(最悪の場合、肝臓や腎臓にダメージを与える)
④食物繊維が少ない。また、脂身の消化は良好ではないので、臭いオナラやお腹がガスっぽくなる(張る)、下痢、便通が悪くなる可能性あり
植物性タンパク質のメリット&デメリット
今回のメインパートです。
豆腐や大豆、納豆などの豆製品にタンパク質が豊富といった認識をお持ちの方は、結構いらっしゃると思います。
・ソイ(大豆)プロテイン
・ソイ○○
・ソラマメのプロテイン
・ピー(えんどう豆)プロテイン
このような商品名がつく栄養機能食品は、主に豆からタンパク質を抽出したものです。
しかし、米や小麦、果物、ナッツ類、野菜にもタンパク質が含まれていることを知らない人は多いと感じます。
有名どころを挙げれば、小麦に含まれるタンパク質のグルテンかな。
植物も私達と同じ生き物なので、タンパク質を含んでいても何も不思議なことはない。畑の肉と呼ばれる大豆と米…江戸時代頃の日本人の貴重なタンパク質の補給源だったと思われます。
豆類を除き、植物性タンパク質は先ほどお伝えしたアミノ酸スコアは低い。これがデメリットだろう。
しかし、植物性タンパク質は以下のビタミンやミネラルを多く含む。
・肌荒れ、乾燥肌を予防するビタミンA
・髪の毛や肌を綺麗にするビタミンC
・紫外線から肌を守るビタミンE
さらに、腸内細菌を元気にするビタミンKと食物繊維も豊富なので、腸内環境を整える・便通がスルッと良くなるといった感じに、体を中から綺麗にしてくれます。
ですので、植物性タンパク質の最大のメリットは、美容効果である。
タンパク質の多い野菜一覧
この記事では野菜が主役ですので、タンパク質を多く含む野菜を紹介します。「綺麗になりたいし、筋肉をつけたい!」そんな人は、以下の野菜を肉・魚・卵・乳製品と一緒に食べて下さい。
※(g)は100gに含まれるタンパク質量g
※スーパーで手に入る野菜で厳選しました。
芽キャベツ(5.7g)
レモンより多くビタミンCを含む。さらに腸内細菌を元気にするビタミンKがも豊富。キャベジンも含むので、胃もたれや胸やけの緩和に効果的。ちょっと手に入りにくいかもしれませんが、優秀な野菜です。
モロヘイヤ(4.8g)
旬は夏。ビタミンA・C・Eの含有量は野菜トップクラス。カルシウムも多い。お子様に食べて欲しい野菜ですね。
豆苗(とうみょう)(4.8g)
絹さや(さやえんどう)の若菜。ビタミンAとC、葉酸が豊富。妊娠中や授乳中は特に意識して摂りたい栄養素である。
菜の花(4.4g)
旬は冬~早春。ビタミンA、B。さらにカルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルも豊富なので、疲労回復に役立つ子です。
ブロッコリー(4.3g)
ビタミンCがすっごく豊富。ビタミンEや葉酸も結構豊富に含むので、女性に是非食べて欲しい野菜です。茎も栄養満点なので、捨てずに皮を剥いて食べましょう。
明日葉(3.3g)
「不老長寿の妙草」と言われ、日本原産のセリ科の多年草で春~初夏が旬。ビタミンAと食物繊維が豊富。茎を切ると出てくる黄色い液に含まれるカルコンには美容効果が期待されている。
関東名:絹さや 関西:さやえんどう(3.1g)
右の順で成長する。絹さや⇒グリーンピース⇒えんどう豆。ビタミンBとCが豊富です。
スナックえんどう(3.1g)
グリーンピースの実と絹さやの殻(さや)の両方を食べられるよう品種改良された野菜で夏が旬。ビタミンAとCが豊富。
アスパラガス(2.6g)
スタミナドリンクの成分として有名な疲労回復が望めるアスパラギン酸を多く含む。また、ビタミンA・C・Eを含む万能戦士。
春菊(2.3g)
10~2月が旬。ビタミンAとCの他、鉄、カルシウムも含む。筋トレや肉体疲労のある時に重宝する子です。おススメは鍋料理。
ほうれん草(2.2g)
ビタミンAはかなり豊富。鉄分は牛レバーと同じくらい含まれている。ピンク色の根元もカルシウムやマグネシウムを含むので捨てないで欲しい。アニメのポパイじゃないけど、これ1つで○○!と言える程、栄養価のある野菜の王様候補。
野菜の分類ではないけど、きのこ類もタンパク質豊富
まとめ
タンパク質の質で見るならば、植物性は動物性に敵わないかもしれません。
しかし、綺麗になりたいとかお腹の調子を整えたいといった場合には、植物性の方が優れているケースもある。
どちらが良い・悪いといった考えは毛頭にありません。
食に対するあなたの目的で植物性・動物性のバランスをチョイスすれば良い。
例えば「とにかく筋肉をつけたい!」という人は、動物6:植物4 or 動物7:植物3といった割合で動物性を多め、植物性は適量に。
「綺麗になりたいし、筋肉もつけたい。」と考えている人は、動物性・植物性のどちらかへ極端な偏りがないよう気を付けて下さい。個人的にはタンパク質の多い野菜をおススメします。
この記事では「野菜にもタンパク質が含まれているんだ。食べ物って面白いな。」と感じて頂ければ嬉しい限りです。
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